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翻訳会社選定で9割の担当者が見落とすチェックポイント

2026.02.10

update 2026.02.10

翻訳会社選定で9割の担当者が見落とすチェックポイント

翻訳を外注する際、多くの担当者が最初に比較するのは「料金」「納期」「実績」です。
もちろん重要な要素ですが、これだけで選定してしまうと、発注後に

  • 思った品質にならない
  • 修正が多くて工数が増える
  • 社内調整が泥沼化する

といった問題が起きやすくなります。

翻訳の成否は、翻訳者のスキルだけで決まるわけではありません。
実務上はむしろ、「発注側と翻訳会社の前提が揃っているか」が品質を左右します。

本記事では、翻訳会社を選ぶときに多くの担当者が見落としがちなチェックポイントを、実務の観点から解説します。

見落としがちなチェックポイント:品質をどう担保しているか「工程」で確認する

チェックリストの画像

翻訳は「文章を別の言語に置き換える作業」ではありません。
翻訳会社を選定する際、最も重要なのは「翻訳品質をどう担保しているか」です。
ここで注意したいのは、“品質が高い”という抽象的な説明ではなく、工程として説明できるかという点です。

例えば、以下のような観点で確認しましょう。

1. 翻訳後のチェック工程が「誰によって」行われるか

「チェックあり」と書かれていても、その実態は会社によって大きく異なります。

  • 翻訳者本人が見直すだけ
  • 別の翻訳者がチェックする
  • 校正専任者がチェックする

どれが正しいという話ではありませんが、少なくとも体制が明確に説明できる会社の方が信頼性は高いと言えます。

2. 用語・表記ルールの扱いが設計されているか

法人向けビジネス翻訳では特に、用語の揺れが大きな品質低下につながります。
にもかかわらず、選定時に「用語集」や「表記ルール」の運用を確認しないケースは少なくありません。

  • 用語集がなくても対応できるのか
  • 既存用語集を渡したら反映できるのか
  • 用語の判断は誰が行うのか

このあたりが曖昧な場合、納品後に「表記がバラバラで使えない」となりがちです。

3. 依頼内容が曖昧なとき、どう進めるか

一翻訳案件では、発注側がすべてを完璧に整理できていることは稀です。
だからこそ重要なのが、曖昧さをどう埋める会社かです。

  • 不明点を質問として返してくれるか
  • 仕様を提案してくれるか
  • あるいは黙って進めてしまうか

ここで差が出ます。
質問が多い会社ほど良い、という単純な話ではありませんが、少なくとも前提を揃える姿勢があるかは重要です。

4. 修正対応のルールが明確か

翻訳は「納品して終わり」ではなく、実務上は修正が発生することもあります。
その際のルールが曖昧だと、トラブルの原因になります。

  • どこまでが無償修正の範囲か
  • 修正依頼の期限はあるか
  • 発注側の追加要望は別費用になるか

事前に取り決めがある会社ほど、結果的に安心して依頼できます。

5. 実績の見方が「件数」だけになっていないか

「大手企業の実績あり」「多数の翻訳実績」という表現はよく見ます。
しかし重要なのは、件数よりも自社の案件と近い実績があるかです。

  • 同業界か
  • 同種の文書か(契約書/マニュアル/提案書など)
  • 同程度の専門性か

ここが一致しているほど、期待値のズレが起きにくくなります。

翻訳会社選びは「条件」ではなく「運用」で決まる

翻訳会社選定では、つい価格や納期などの条件に目が向きがちです。
しかし翻訳の品質を決めるのは、翻訳者個人の能力だけではなく、工程・体制・コミュニケーション設計です。

見落とされがちなチェックポイントは、次の一言に集約できます。

翻訳品質を「仕組み」で担保できる会社かどうか

発注前にこの視点を持つだけで、翻訳の失敗は大きく減らせます。

Writer

テンナイン・コミュニケーション

テンナイン・コミュニケーションは、法人向けに翻訳・通訳サービスを提供しています。契約書・マニュアル・Webサイトなどビジネス文書の翻訳から、会議通訳、翻訳者・通訳者の人材派遣まで幅広く対応。企業の海外展開・多言語対応を支援します。 【Webサイト】https://www.ten-nine.co.jp/